千と千尋の神隠しの謎を解明【これまでの100倍楽しめます。後編】

千と千尋の神隠しの謎を解明!後編です。

後編では主に宮崎駿が、おとぎ話を取り入れたい
と発言していたそうで、おとぎ話から考えると納得できる、謎が解けるということがわかりました。

今回も自己犠牲が出てきますから前回を見ていない方はぜひそちらから見てみてください。

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それでは行ってみましょう!

1.カオナシが銭婆の所に残った謎

まずはじめにカオナシが銭婆のところに残った謎について解説します。

カオナシが残った謎については、2つのことを理解しておく必要があります。

・海原電鉄とは一体?

・自己犠牲がテーマ

この2つさえ分かってしまえばすぐに納得してもらえます。

海原電鉄は死への片道切符

まずカオナシが残った謎を解明する前に、海原電鉄について説明しなければなりません。

みなさん、海原電鉄はなんの暗示か分かって見ていましたか?
分かっていればなぜカオナシが残ったのかは、自己犠牲がテーマであると知ったときにすぐ理解できるでしょう。
海原電鉄はへの片道切符なんです
なぜそんなことがわかるのか。

釜爺の切符と言葉がヒント

釜爺が千尋にくれたきっぷを思い出してください。
実は出発駅と到着駅が書かれているんです。
滋養~絶佳
意味がわかるでしょうか?
滋養、滋養強壮の滋養ですね。体の養いとなるものや、栄養といった意味です。
つまり体を癒やしてくれる油屋のことです。
絶佳、これは一体?一旦絶佳の話は置いておきましょう。
ただよく思い出してください、釜爺がこう言いました
「電車で6つ目の沼の底という駅だ」
沼の底つまり、死ですよね。

片道というのがキー

片道つまり戻ってこれません。

まさに生死と重ねると納得がいきます。

死んだ人間は戻ってこれません。片道です。

全員仲良くは帰れない、カオナシは犠牲に

千尋がハクが奪った判子を返して帰ろうとした時、カオナシは銭婆に

「あんたはここに残って私を手伝ってくれ」

そう言われて残るカオナシ

なぜカオナシは残ったのか、なぜ残らなければならなかったのでしょうか。
これに関しては海原電鉄の意味と自己犠牲がテーマであることが分かれば簡単です。
死の世界から戻るためには千尋の命の代わりの身代わりが必要だったのです。
当然ですよね。片道切符ですから帰るためには同等の命をおいていかなければなりません。
そこで選ばれたのがカオナシです。
ちょっと複雑な話になるので、簡単に結論だけ先にいうと、
千尋の身代わりとしてカオナシが犠牲になり、千尋は現実世界(油屋)に帰ってくることができた。
疑問が出てきます。
カオナシはもともと来てたんだから死ぬ運命だよね?
現実世界から誰か1人もってこないとだめなんじゃないの?
カオナシはもともと命がありません。
カオナシは実は神様が落ちぶれた妖怪です。
もともと命がないので、そもそも1人には含まれていません。
神様と妖怪って何が違うんだとかあると思いますが、ここでは言葉を話せるか否かだと思ってもらえれば良いと思います。
力のない神様は言葉がしゃべれなくなるんです。
あまり本質的な話ではないので神と妖怪について知りたい方は調べてみてください。
そのカオナシが残ることで、銭婆もまあ命1つじゃないけど妖怪1人で許してくれたんですね。

絶佳から与えられたメッセージ

それでは絶佳とは一体何なのかについて解説します。

結論から言います。滋養、絶佳を使ったことによる私達へのメッセージは

お金より大事なものがある

なんだそれ?って思いましたよね。以下で解説していきます。

絶佳そのものの意味は風景がとても美しく優れていることです。
眺望絶佳と言ったりもします。

ですが、ここでは全く関係ありません。

滋養~絶佳の裏に隠されたメッセージは意外にも意外な

森永のミルクキャラメル

に隠されています。

誰しも1度はみたことがありますよね?

左右の言葉をよく見て下さい。

風味絶佳、滋養豊富

絶佳と滋養がでてきましたね。

お菓子メーカー森永の創業者 森永太一郎

森永ミルクキャラメルを作ったのは森永太一郎という男です。

この男には壮絶な人生がありましたが、今回は重要な部分だけピックアップします。

森永太一郎は海外でお菓子づくりを学び、クリスチャンであった。

森永ミルクキャラメルがバカ売れし、欲しいものは全てお金で解決、信仰心などどっかになくなっていました。

そんな中、愛する妻が死んでしまいました。

今まで信仰心を忘れていた自分のあやまちを認め、また神の元へ帰ったのです。

関東大震災で本社、工場ともに被害が殆どなかった森永は被災者にお菓子などの在庫を全て無料で配りました。

今までの自分の行いを神とお客様にお返しすると言ったそうです。

その後社長を退き、全国の教会を渡り歩いたとか。

神よりもお金を愛した自分の罪、こんな自分ですら赦し、回復させてくれた神の愛を自ら語ったのでしょう

 

長くなりましたが、話を戻します。

お金よりも大事なものがある。

千と千尋では、カオナシが千尋に金を差し出しましたね。

でも千尋はそれを拒み、「私が欲しいものは、あなたには絶対に出せない!」

そう言うとハクを助けに行きました。

お金よりも大事なものがあったからです。

そう考えると滋養~絶佳はお金よりも大事なものがあるという
森永創業者の森永太一郎の人生から暗示されたメッセージなのではないかと理解することができます。

2.最後に振り返っていたらどうなったのか。

皆さん気になりますよね?ハクが言った

トンネルを抜けるまで振り返ってはいけない

というこの言葉

ここにはおとぎ話にヒントがあります。

きっと振り返っていたら千尋は

死んだハクの腐った体が崩れ落ちる姿を見てしまっていたでしょう

え?どういうこと?
解説していきます!

イザナミ、イザナギ神話

みなさんはイザナミ、イザナギ神話をご存知でしょうか?

簡単に説明しますね。

イザナミとイザナギという仲の良い夫婦がいました。

2人は神様でイザナミは別の神様に殺されてしまい、死の国である黄泉へ行きました。

そこにイザナギが一緒に地上へ帰ろうと迎えに行きました。

ところがイザナミは黄泉の国の食べ物を食べてしまったから帰れない。

でも愛する夫の願いだから私から黄泉の国の王様へ帰ってもよいか聞いてくると言いました。

また、私が戻ってくるまでは決して私の姿を覗かないでください。と付け加えました。

あまりにもイザナミの帰りが遅いため、イザナギはとうとう覗いてしまったんです。

そこにはくさりかけてウジ虫がたかっているイザナミの体が横たわっていました。

イザナミは自分の醜い姿をイザナギに見られて、怒り狂いイザナギを追いかけ回します。

イザナギは必死に逃げ、現世と死の世界への入り口を大きな大岩で塞いでしまいました。

振り返らなかったからハクは神様になった

イザナミ、イザナギ神話で分かりましたよね?

イザナミはハク、イザナギは千尋です。

もし千尋が振り返ってしまっていたら
醜い死体の腐りかけのハクを見てしまっていたことでしょう。

千尋は振り返らなかった。

ハクはきれいなあの姿のまま、千尋の中の神様、みんなの神様になれたのです。

もしも振り返っていたら醜い中途半端な姿を見てしまい、

神とは程遠い存在になっていたでしょう。

イザナミ、イザナギ神話の根拠

ここでの解釈はイザナミ、イザナギ神話を本当に宮崎駿が採用していたら。という仮定の話です。

ですが、この神話を使ったと言える根拠があります。

海原電鉄です。

海原電鉄、釜爺、銭婆の関係

釜爺は言いました。

40年前は往復だったが、今は片道になってしまった。

この発言から釜爺は40年前に往復切符を使っているんです。

釜爺が使った後、往復できなくなってしまった。
そう考えると、銭婆と釜爺はイザナミ、イザナギのような関係にあり、
現世と死の世界の入り口を釜爺が塞いでしまって、片道になったのではないかと推理できます。

実際に夫婦ではなかったと思いますが。

3.ぞっとする最終シーン

一番私が千と千尋でぞっとした最終シーンについて話させてください。

千と千尋の最終シーンってどんなだったか覚えていますか?

車に乗って3人で新しい新居に向かっていく。

いつも何度でもが流れる。

その後です!

濁流にのまれる靴の映像におわり

というシーンがあります。

自己犠牲がテーマだと何度も言ってきました。

この最終シーンはこれを再確認させているんです。

この話を通して自己犠牲を追ってみますね。

ハクが千尋を川で助ける。→千尋がハクを沼の底で助ける。→カオナシが千尋を助ける。

結局千尋は最後まで誰かの自己犠牲によって生かされているわけです。

ここでの濁流にのまれる靴は

あなたは誰かに生かされている。

それを忘れずに生き続けろ。

この2つの強いメッセージが込められています。

千と千尋の神隠しから伝えたいことはこれです。

誰だって誰かに生かされているんです。

誰かが見ず知らずの私に何かをしてくれている。

それを理解し、忘れずに生き続けろ。

映画館で見てください。

心を直接素手で掴まれたようなぞっとする感覚になります。

番外編 映画の後のハッピーエンド

最後に番外編として、

実は来年、千尋に妹が生まれて、家族の絆を取り戻す。

という裏エピソードが設定されています。

千尋が油屋で成長して家族の絆が取り戻せる。

そんなハリウッド的な展開を宮崎駿が許せなかったため、このエピソードで仲の良い家族に再生する。

そういう現実的な本当にありそうな方法で家族が再生する姿が見たいと考えていたそうです。

この裏エピソードは実際にあった話として紹介されているので、間違いありません。

映画にならなかったシーンでも家族の再生を願う宮崎駿さすがです!

最後に

前編に続き、後編まで長々と見ていただきありがとうございました。

千と千尋への見方が変わった!

映画をもう一度みて解説したシーンを確認したい!

そう思ってもらえたらとても嬉しいです。

実は詳しい解説はこの

千と千尋の神隠し 千尋の大冒険

に多くが語られています。

公式本ではないのですが、宮崎駿が書いた裏話などが書いてあるそうです。

中古しかなく1冊6000円とかするので私には手が出せませんが、

本当に興味を持った方は読んでみると私よりも詳しく解説できますよ!

それではまた!